日本では、妊娠期間中の喫煙による影響が、生まれてくる赤ちゃんへの発育に良くないことは一般的にも広く知られていますが、喫煙者の胎児は早産の可能性が上昇します。
目次
早産率
タバコを吸わない人の早産率が6%であるのに対し、全て一日あたりの本数で、
5本:7%
6~10本:11%
20本以上:25%
と、一日に吸う本数が多くなるほど、段階的に早産の可能性が高くなっていきます。
低体重児
さらに、一般的な出生時の赤ちゃんの平均体重を3000gとすると、喫煙者で約200g、さらにヘビースモーカーになると約500gもの出生体重の減少が見られ、低体重児の危険性も高まっていきます。
またそれ以外の、前置胎盤、胎盤の早期剥離などの症状も、タバコを吸わない人に比べて3倍ほど危険性が高まっていきます。
タバコを吸うことにより起こる症状
まず、タバコを吸うことにより、有害物質のニコチンや一酸化炭素が体内に吸収されていきます。
ニコチンは、血管を収縮させる作用があり、お母さんの体内の血流が悪くなります。
一酸化炭素は、血液の中にあるヘモグロビンと結合し、体内に十分な量の酸素が運ばれなくなります。それにより、お母さんの血液の中の酸素が不足し、赤ちゃんへと運ばれる酸素も不足します。そのため、胎盤内や子宮の血液循環が悪くなり様々なトラブルの発生率が上昇していきます。
受動喫煙
さらに、お母さん自身は吸わなくても、他人が吸っている(若しくは家族が吸っている)煙を吸い込むことによる「受動喫煙」にも注意しなければいけません。
主な症状としては、
・目や喉の痛み
・心拍数の増加
・手や足の冷え
長期的に見ても、肺がんや脳卒中、心筋梗塞に糖尿病、動脈硬化のリスクが高くなる(非喫煙者の約3倍!)ことが報告されています。
喫煙により苦しむ胎児の様子
そして、この度、母親の喫煙により胎児が苦しむというショッキングな画像を、イギリスの『Telegraph』紙が掲載し、Durham大学において発表された以下の画像は、全て妊娠32週時点での胎児の様子を4Dエコーによって映し出している。
非喫煙者のお母さんの胎児の様子(妊娠32週目)
一日に14本以上吸うお母さんの胎児の様子(妊娠32週目)
通常であれば、胎児が自分の顔や手に触れようとする仕草は、発育が進むことにより少なくなっていくが、この映像では、明らかに顔に手を当てて嫌がっている胎児の様子です…
みなさんはこの画像を見てどう思いますか?