妊娠中の咳、本当につらいですよね。ゴホッとするたびにお腹に力が入って、「赤ちゃんは大丈夫かな?」と不安になってしまう。夜も眠れないし、かといって病院で出される薬でさえ、飲むのをためらってしまう。その気持ち、痛いほどわかります。
でも実は、スーパーで普通に売っている食材の中に、私たちが普段「捨ててしまっている部分」にこそ、驚くべきパワーが隠されているのをご存知でしたか?
それが「蓮根の節(れんこんのふし)」です。
もしあなたが今、キッチンで蓮根の節を切り落として捨てようとしているなら、ちょっと待ってください。それはゴミではありません。昔から伝わる、妊婦さんのための「お守り」のような存在なのです。
結論:蓮根の節は、喉の「天然絆創膏」です
結論から言うと、蓮根の節が咳に良いというのは本当です。単なるおばあちゃんの知恵袋ではなく、東洋医学(中医学)でも「藕節(ぐうせつ)」と呼ばれ、立派な生薬として扱われてきた歴史があります。
なぜ白い身の部分ではなく、あの黒くて硬い「節」なのか。そこには、咳に苦しむ体を守るための、理にかなった成分が凝縮されているからです。
なぜ「節」なの?咳を鎮める3つの秘密
蓮根の節には、身の部分よりも多くの薬効成分が含まれていると言われています。
1つ目は「ポリフェノール(タンニン)」の力です。あの節特有の渋み成分には、炎症を起こして腫れた喉の粘膜をキュッと引き締め、鎮める働きがあります。
2つ目は「サポニン」によるデトックス効果です。喉に絡みついて離れない不快な痰(たん)をサラサラにし、体の外へ排出しやすくしてくれます。咳そのものだけでなく、呼吸が楽になるのを助けてくれるのです。
3つ目は、中医学で言う「潤肺(じゅんはい)」の作用です。乾燥してカサカサになった喉や気管支を、内側から潤してくれるイメージです。特に節の部分は、体のエネルギーの漏れを防ぎ、根本的な元気をチャージする力が強いとされています。
お家でコトコト煮出すだけ。「蓮根節シロップ」の作り方
薬局に行かなくても大丈夫。キッチンで簡単に作れる、喉にやさしい特製シロップのレシピをご紹介します。
【材料】 蓮根の節:100gくらい(泥をよく洗って) 水:300ml 甘み:はちみつ、または黒糖(大さじ2ほど)
【作り方】 まず、蓮根の節を皮付きのまま薄くスライスします。 小鍋に水とスライスした節を入れ、弱火で20分ほどコトコト煮出します。煮汁が少しとろっとして茶色くなったらOKです。 火を止め、温かいうちにはちみつ(または黒糖)を溶かして完成です。
1日2〜3回、温かいまま少しずつ飲んでみてください。甘くて香ばしい香りに、張り詰めていた気持ちまでほどけていくはずです。
【私の体験談】即効性はないけれど、じんわり届く安心感
実は私も、咳が止まらない夜にこの「蓮根シロップ」に助けられた一人です。正直に言うと、市販の咳止め薬のような「飲んで30分でピタリと止まる」といった劇的な即効性はありませんでした。
でも、飲み続けているうちに、喉の奥のイガイガが薄皮を剥ぐように和らいでいき、「あ、そういえば今は咳が出ていないな」と気づく瞬間が増えていったのです。何より、「薬を使わずにケアできている」という安心感が、不安な心を支えてくれました。
毎日煮出すのがしんどい時は「魔法の粉」に頼ろう
「体調が悪いのに、20分も煮出していられない…」。そんな時は、無理をしないでください。最近では、「蓮根パウダー(節入り)」という便利な商品も販売されています。
お湯や温かいお味噌汁にサッと溶かすだけで、節のパワーを取り入れることができます。準備の手間もありません。自分をいたわるためのハードルは、低ければ低いほどいいのです。
自然の力を借りて、あなたの咳が少しでも楽になりますように。今日は温かいものを飲んで、泥のように眠ってくださいね。


