「つわりは赤ちゃんが元気な証拠♪」
と、
ハタから見ている人達はそのぐらいのアドバイスしか出来ないが、側で苦しむ妊婦と共に暮らす主夫の自分としては、なんとかその痛み、苦しみを和らげてあげることが出来ないかと奮闘する。
妊娠発覚直後の、いわゆる「初期」の状態では、軽い微熱と若干の味覚の変化ぐらいであったため、なんとかこのぐらいの症状であれば二人で乗り切っていけると思っていた。
しかし、
3ヶ月を迎え、妊娠悪阻(つわり)の症状は悪化していく一方であった。
妊娠による味覚の変化
まず、今まで好きで食べていたものが、食べたい意欲はあるのだが食べられなくなる。
実際に自分でそのような経験をしたことのない自分から見ると、なかなか理解のしにくい感覚ではあるが、いつも一緒に食べていた肉、魚、パスタ等の料理が食べられなくなるのは見ていて本当に可愛そうであった。
そこで、食べ物に関しては、先に述べた、妊娠中の妊婦にとって良い影響を与える、さらには栄養価の高い食べ物を優先して食べていくという希望的観測計画は捨てて、嫁の食べれるもの、食べれそうなものを食べていくことにした。
そこで残ったのが
・そば
・うどん
・ラーメン
の麺類であった。
ご飯類は元々そんなに多くは食べないのだが、ご飯大好きな自分に付き合い食べてくれるようになって、徐々に食べれるようになった矢先の、妊娠における食べ物症状であった。
麺類といっても、本当に素のまま、そばであれば、
つゆと麺
それのみである。
ネギをちらそうとすると、ネギの口の中にまとわりつく、喉に残る感じが嫌ということで却下。
さらに、刻み海苔をまこうとするも、それも前述の理由により却下。
お揚げも、油ということで却下。
さらには玉子までも。
かけそば
質素ではあるが、一杯のかけそば生活が始まる...